【天と地の差】国税専門官の各国税局による難易度の違いを、元調査官が解説します!最難関は○○局!?

公務員

国税専門官になるには、当然のことながら採用試験に合格しなければなりません。

しかし試験に合格しただけでは安心できず、どこかの国税局から採用をもらわなければ「採用漏れ」となり、国税専門官として働くことはできないのです。

自分がどこの局に採用されたいのかは自分で選ぶことができます。
北海道に住んでいるなら札幌国税局、沖縄に住んでいるなら沖縄国税事務所の採用を希望するのが普通ですよね。

しかし現実は必ずしもそうではありません。
地方に住んでいる受験生が東京国税局を希望することは珍しいことではありません。
それは単に上京したいという思いだけではないのです。

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国税局によって採用難易度は大きく違う

国税局によって難易度が違うことは、当然といえば当然なのです。

筆記の一次試験に合格すると各国税局で面接の二次試験を受けます。
その合格発表の当日、あるいは数日後に各国税局が実施する「採用面接」を受け、その結果その局に採用されるかどうかが決まります。

そして採用されるかどうかの基準は、国税局によって異なるのです。

ある国税局では少なくとも上位500位には入っていないと採用は厳しいですが、別の局では2000位ぐらいでも採用してもらえる、といった具合です。

この採用難易度の差は、かなり大きいです。

よってどの国税局に採用希望を出すかは非常に重要ですし、確保すべき順位や点数も変わってくるのです。

もちろんどの国税局を希望していても高得点で試験を合格するに越したことはないので、難易度の低い局希望だから試験で手を抜いていいというわけではありません。
言いたいのは、

「採用局はどこでも構わないからとにかく国税専門官になりたい!」
という人は難易度の低い国税局に希望を出した方がいいし、

「難易度が高くても絶対にこの局に採用されたい!」
という人はかなりの高得点を確保できるよう勉強をしておきましょう、ということです。

それでは続いて、それぞれの国税局の難易度をご紹介していきます。
試験の点数が低くても合格しやすい、難易度の低い順にご紹介します


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最も採用されやすいのは東京

意外かもしれませんが、東京国税局が最も難易度が低いです。

その理由は採用人数にあります。
東京国税局は他の局に比べて採用人数が圧倒的に多いので、席次が低くても受け入れてくれるのです。

そもそも国税専門官採用試験は合格しても辞退する人が多く、採用人数の確保に苦慮しているのです。
中でも東京国税局はずば抜けて多く採用しなければなりませんので、あまりえり好みできないのです。

しかし東京国税局は大規模な法人が多く、調査のやりがいがありますし、転勤範囲も狭いので、かなりおすすめの局です。

第一希望は本当に採用されたい局を選び、第二希望に東京国税局を置いておくのがベストな選択かと思います。

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比較的採用されやすいのは、関東信越と名古屋

東京国税局ほどではありませんが、他の局に比べて採用されやすいのがこの二局です。

関東信越国税局は転勤範囲が比較的広いのが難点です。
埼玉、群馬、茨城、栃木に加え、新潟と長野も管轄しています。

採用人数もそれなりに多いので、採用はされやすい局と言えます。

名古屋国税局についてはとても簡単な理由があります。

トヨタ自動車関係の優良民間企業が多く存在し、文系の大学生の多くがそちらに就職していくため倍率が低めなのです。

いくら国家公務員である国税専門官でも、トヨタ自動車、デンソー、アイシンといった大手製造業と比較すると、大学生の多くはそちらを就職先に選択するのです。

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中程度の採用難易度は仙台、広島、高松、熊本

合格者の中で平均的な順位であれば採用されるぐらいの難易度です。
採用者数がそれほど多くないのでギリギリの点数で合格した人だと、厳しいかもしれません。

とはいえ希望者が殺到する局というわけでもないので、希望度が高いなら臆せず第一希望に選びましょう

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それなりに難しいのは札幌、金沢、沖縄

地方の国税局であり、採用数が少ないのに人気も高いのが札幌、金沢、沖縄の三局です。

800位ぐらいを目指して、できるだけ高順位で合格したいところです。
中途半端な点数ではあっさり不採用となるので、自信のない人は最初から難易度の低い局を希望するのも一つの手です。

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高難易度なのが福岡国税局

管轄するのが福岡、佐賀、長崎の三県のみと転勤の範囲が少ないことが特徴の福岡国税局です。
採用数が少ないことも、難易度を押し上げている要因の一つです。

福岡国税局を希望するのであれば、かなりの高い席次で合格していることが条件です。
九州出身者で一次、二次試験ともに高評価を得られない人は無難に熊本国税局にしておいた方がいいです。

九州地方の優秀な学生がこぞって受験します。ライバルも手ごわいですから福岡国税局志望者は過酷な戦いになることを理解し、しっかり準備しておきましょう。

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鬼畜難易度なのが大阪

西日本の国税専門官採用試験で最も合格者が多いのが同志社大学だと言われています。

西日本の私立大学で最難関の大学ですが、彼らが希望するのが大阪国税局です。
東京国税局に次ぐ大規模な税務署を抱える局でありながら、採用数は5分の1から6分の1という難関。

さらに関西地方は公務員志向が強く、優秀な大学生は公務員試験を受験する人が多く、倍率は他の局とは比べ物になりません。

上位合格していない人は、特別な事情がない限り大阪国税局は避けてください。まさに魔境です。

福岡国税局~東京国税局は、ブログによっては難易度が前後しています。
関東信越が一番易しい、福岡よりも沖縄が難しいという意見もあります。
受験の年度によっても多少は変わってきますしね。

ただしどのブログ、どの年度の試験でも大阪国税局が最難関であることだけは普遍です。
どの予備校、どの受験経験者に聞いても同じことを言うはずです。

それでも大阪国税局を受けるという人。
どんなに難しくても希望を出さなければ採用されません。

次の試験日までまだまだ時間はあります。
どんな魔境でも採用されている人はいるわけで、こんなブログでとやかく言われてもあまり気にせず、勉強に集中しましょう(笑)

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まとめ

魑魅魍魎:大阪
難関:福岡
やや難関:札幌、金沢、沖縄
普通:仙台、広島、高松、熊本
やや平易:関東信越、名古屋
平易:東京

コメント

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