こんにちは、元国税専門官のバツマルです。
このブログを読んでいるということは、国税専門官の試験に受かった、または採用されたが辞退を考えている人がほとんどでしょう。
辞退の理由は様々あると思いますが、辞退するからにはきっちり後腐れなくその意思を担当者に伝えたいですよね。
そこで今回は辞退を国税側に伝えるタイミングや、その方法などをご紹介していきます。
記事の最後には、ほとんどの人に流用できるであろう「カンペ」もとい「電話用の例文」を載せていますので、アドリブで喋る自信のない方はよかったら参考にしてください。
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国税専門官内定前に辞退を決めている人のタイミング
国税専門官の辞退を考えている人には、大きく分けて2パターンあります。
よって伝えるタイミングも自然と同じ2パターンに分けることが出来ます。
具体的に見ていきましょう。
最初のパターンです。
「国税専門官採用試験には合格したものの、まだ国税局から内定をもらっていない段階で、すでに他の公務員等から内定を得ており、国税専門官の辞退を決めている人」
が当てはまります。
国税専門官採用試験は毎年6~7月に行われ、その後合格発表を経て、国税局から採用面接のお誘いの電話が8~1月頃にあり、席次や希望局にもよりますが、だいたい9~2月頃に「あなたを採用したい」と連絡があります。
一部の地方自治体職員や、公務員ではありませんが国立大学法人職員の採用試験は国税専門官の9~2月よりも早く採用の連絡が来ることがあります。
仮に10月に第一志望のA市役所から内定の連絡をもらったとします。
国税専門官の採用面接は9月に受けましたが、内定連絡はまだ来ていません。
この場合、辞退を伝えるのは「内定の連絡があった時点」と考えてください。
内定の連絡は電話がかかってきますから、その時電話を掛けてきた相手に伝えればOKです。
もしかすると辞退の理由や他の公務員の併願状況を根掘り葉掘り聞いてくるかもしれません。
別に言いたくなければ言わなくてもいいです。無理強いしてくるようなら、辞退の旨だけ改めて伝えたうえで電話を切っても問題ないです。
「そんなんだから辞退されるんじゃないですか」
と電話の相手に言いたい気持ちを抑えただけ大人な対応です。
もしも採用面接の連絡すら来ていない段階で国税専門官の辞退を決めているのなら、採用面接のお誘いの電話が来たタイミングで伝えればOKです。
いずれにしても国税局から内定を得る前に辞退の連絡をしているので、比較的スムーズに進むはずです。
国税専門官内定後に辞退を決めた人のタイミング
もう一つのパターンです。
正直、辞退のタイミングで悩んでいるのはこちらの人が多いのではないでしょうか。
国税局の採用面接を経て採用の連絡をもらい、それを受諾してから辞退を伝えなければなりませんから、一つ目のパターンより多少ハードルは高いと言えます。
とはいえ辞退の意思はしっかりと伝えるのが社会人として当然の行いですから、決して放置することのないようにしましょう。
さて、このパターンで厄介なのは、
「採用の受諾をしたこと」
「他から内定をもらっても辞退することに同意したこと」
という2点です。
いずれも法的な拘束力があるわけではありませんが、電話や対面で採用担当者に直接言ってしまっているので、後から反故にするのは道義的に言いづらいものがありますよね。
国税局によっては「他からの内定を辞退すること」という内容の書面を提出させることもあり、国税が辞退者をできるだけ減らしたいことがよくわかります。
採用担当者としても一度内定を受けてくれた人を逃すほど悔しいことはありません。
辞退が一人出れば、追加で内定を受けてくれる人を探さなければなりませんし、時間がたつにつれ残っているのは採用試験の成績が低い人ばかりになっていきます。
国税の人事担当の仕事はできるだけ優秀な人を採用することですから、それができないのは自信の評価にも繋がりますから必死なんです。
このパターンでの辞退の伝え方ですが、基本的に自分で国税局へ電話をする必要があります。
かかってきた電話に応じる形で辞退を伝えるのとは、心理的な負担が段違いにかかります。
電話を掛ける先ですが、既に内定を受諾しているのであれば国税局から様々な書類が送られてきているはずです。
その書類には採用係の連絡先が記載されていると思いますので、そちらへ電話を掛けて下さい。
基本的には「国税専門官の採用のご担当者をお願いします」と言って、代わった人に辞退の旨を伝えればいいです。
ただ、間違いなく苦言を呈されるでしょう。
「内定を受けてくれたのは何だったの?」
「もっと早くに連絡をしてくれていればよかったのに」
「書面に署名までして他からの内定は辞退するって意思表示したよね?」
など、様々な文句を聞かされることになるでしょうが、ハイハイと大人しく聞いておくか、適当なところで「来客があったので切ります」と言えばいいです。
ですが心優しい人ほど申し訳ない気持ちに苛まれて、
「やっぱり辞退するのやめようかな」
なんて考えたりするのですがそんな必要はありません。
確かに内定を受諾した後の辞退は国税にとって痛手ですが、あなたはまだ職員ではない、いち納税者なのです。
公僕たる国家公務員にへこへこする必要なんてないのですから、堂々としていればいいのです。
ありえないとは思いますが、高圧的なことを言ってきたり、「謝罪に来い」なんて暴言を吐かれたとしたら、こう言ってやってください。
「国税局の監察官室に連絡しますよ」
一発で黙るはずです。
まあ、それでもやはり個人的にはできるだけ早い段階で辞退の連絡をしてあげるのが、お互いにとってメリットがあると思いますから、辞退を決めたらすみやかに連絡するようにしましょう。
面倒だからとか、電話が怖いという理由で先延ばしにするのはやめておきましょうね。
困ったらこれをそのまま読めばOK!辞退連絡の例文
慣れない人に対していきなり電話をして、しかも言いづらいことを伝えるのは簡単なことではありませんよね。
そこで、そんな人のために辞退連絡に使える例文を用意しました。
最悪、この文章の通り読んでおけば自体の意思は間違いなく伝えられます。
よかったら使ってみてください。
【辞退連絡例文】
私、2021年度国税専門官採用試験に合格し、〇〇局より内定のご連絡をいただいた田中太郎と申します。
採用ご担当者様をお願いいたします。(採用担当者に電話が代わる)
お世話になっております。先日国税専門官の内定のご連絡をいただきました田中太郎と申します。
一度お受けしておいて申し訳ございませんが、内定を辞退させていただきたく、お電話申し上げました。
内定のご連絡をいただいた時点では国税専門官が第一志望ではあったのですが、その後別のところから内定をいただき、詳しく業務説明等を受けているうちに、そちらの職場の方が自分の力をより発揮できると感じたためです。
採用ご担当者の方には業務説明会や選考においてお世話になり、大変感謝しております。
貴重なお時間をいただきながら、このような形になってしまい、申し訳ございません。
それでは失礼いたします。
はい、ここまでが例文でした。
内容は自分流にアレンジしていただいて結構です。例えば、内定を辞退した理由について、他の内定先のことを話していますが、相手から聞かれない限り言いたくない人も多いでしょうからカットしても問題ないです。
大事なのは「一度受けた内定を辞退したい」という意思を伝えることです。これさえ伝わっていればあとは蛇足でしかありませんから。
まとめ
国税専門官は残念ながら辞退者が大量に出る公務員試験です。
採用担当者も内定受諾後の辞退をある程度見込んではいるものの、やっぱり実際に辞退の連絡が来るとガックリしてしまうそうですよ。
けれど受験生側も今後の人生をかけた選択を迫られているわけですから、情や脅しで進路を決めていいわけがありません。
しっかりと考えた上で国税専門官を辞退するのであれば、きっとそれがあなたにとって正解なんだと思います。
それに正直言いますと、内定受諾後の辞退よりも、採用されて数年経験を積み、さあこれから一人前に調査・徴収の仕事をしてくれるぞ、というタイミングで退職されるほうが国税組織にとってよっぽどたちが悪いです。
まさに筆者バツマルのことですね!
皆さんは後悔のないよう、考え抜いた決断をしてください!応援しています!
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