少し前までは、国家公務員というと次のようなイメージを持つ人が大勢いました。
●安定した身分と給与が保証されている
●国の財政が厳しいのにボーナスまでもらっている
●大した仕事もしていない税金泥棒!
けれど最近は、省庁における長時間労働やストレスによるうつ病り患者について報道され、
「勉強して国家公務員になった割に、けっこうブラックな仕事なのでは?」
という目で見られることも多くなってきました。
結局のところホワイトなの?ブラックなの?という点について、バツマルは元国税の職員でしたので、国税組織に限った話として取り上げたいと思います。
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仕事内容はブラック気味
国税専門官の主な仕事というと、もちろん税務調査です。
税務調査に来られて嬉しい人はまずいないことは想像に難くありません。
つまり、人から嫌われる仕事がメインなわけです。
誤解を恐れずに言うと、人の財布に手を突っ込んで財産を持っていくというのは、それだけ聞くと、どこの闇金の取り立てか、と思われてしまいます。
もちろん税務調査は国税徴収法などに基づいた合法的な業務なのですが、納税者側からすれば、
「あの国税の野郎め」と怒りの感情を抱いてしまうのは当然というものです。
罵られ、理不尽に怒鳴られることは珍しくありません。
そういった意味では、国税専門官の仕事内容はブラックと言われる部類に属すのだと思います。
完全にバツマルの主観なのですが、主な業務のストレスと処理時間の関係をグラフにしてみました。
実は税務調査はそこまで時間的な負担があるわけではありません。一か月のうち6日間ぐらいが調査にかける日数ですから大したことないのです。
ただストレスは他のどんな業務よりも大きいです。会社の社長や税理士を相手にやりあいながら、何とか不正を見つけなければならないプレッシャーと戦う必要がありますからね。
調査の事後処理もある程度のストレスはあります。落としどころをどうするか、上司や税理士と詰めていくのが大変です。時間もかなりかかります。税務調査の本番は調査先から帰ってきてからとも言えます。
対して事務処理はほとんどストレスがありません。もちろん処理期限があるのでいつまでも放っておくわけにはいきませんが、提出された還付申告のチェックなどはいい気分転換になります。
この他にも国税専門官にはたくさんの仕事があります。いずれ別の記事でご紹介しようと思っています。→こちらの記事で紹介しています!
税務調査について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
労働時間はホワイト
税務署で勤務していることを前提に話すと、ほとんどの場合は定時か30分ほどの残業で済みます。
確定申告の時期の個人課税部門職員であればもっと残業があるでしょうが、それでも月に20~30時間程度ですし、長くても1~2か月のことです。
また若手の頃は、定時より早めに出勤する場合が多いです。
税務相談用のパソコンを立ち上げたりプリンターの用紙を補充したり、コーヒーメーカーの準備をしたり…
税務署によって慣習はあるでしょうが、勤務開始時間の15分前ぐらいに出勤するのが普通です。
月の残業時間は0~10時間ぐらいですから、まあホワイトと言っていいレベルかと思います。
なお、税務署は飲み会が多いという噂がありますが、人によっては勤務時間よりキツイと感じる可能性がありますよね。気になる方は詳しく書いた記事をご覧ください。
給料はホワイト、ただし大企業には劣る
国税専門官の俸給表は、一般の国家公務員よりも何割か高いものが適用されます。
そのおかげで若手の頃からそれなりの給与を得ることが可能です。
例えば採用3年目の独身で、諸々の手当込みで26万円ほどになります。
手当の中でも地域手当が大きく、都会勤務になるほど増額になりますので、同期入職でも勤務地よって最大40,000円/月ほどの差が発生します。
一般的なキャリアアップを重ねた国税専門官の年収が次の通りです。
20代新人事務官が400万円
30代若手調査官が500万円
40代上席調査官が600~700万円
50代統括官が800万円
60歳署長・副署長が1000万円~
国税庁や国税局勤務で残業に耐えられるのであれば30代後半で800~900万円という可能性もあります。
ですが一般的には1000万円を超える年収を得られるのは50代後半と思ってください。
飛びぬけて高い年収を得られるわけではありませんが、上場企業の平均ぐらいはもらえるのではないでしょうか。
もちろん高年収の大企業には遠く及びませんが、ギリギリホワイトと言えるレベルかな、と個人的に思います。
人間関係はブラックなところが多い
これはもちろん一概に言えることではないのですが、税務署の職員は体育会系の気質の人が多いと感じました。
あくまで個人の感想なので、おとない人がほとんどの署もあるかもしれませんが、たぶん少数なのかなと思います。
理由は、公務員としては珍しくノルマのようなものがあることが大きいと推察されます。
何件調査に行って、重加算税を何件とってきたのか、成績が数字で明確になるのです。
民間企業の営業職に近いですが、そういった職場は「根性論」や「精神論」を持ち出す人が少なからずいます。
自分もそういった気質があり性に合っているのであれば問題ないのですが、いわゆる事務職として見たときに「ブラックだなあ」と感じる人の方が多いのではないでしょうか。
特に年配の職員にその傾向が多いのですが、
「仕事は教わる物じゃない、見て盗むものだ」と昭和を生きた頑固な職人をほうふつとさせる教育方針をお持ちの方が存在します。
そんな人が自分の教育係や直属の上司にあたってしまうとなかなか大変です。
また当然数字が目標に届かない状態が続くと、上司から詰められます。
一応、周りの目から遮断するという意味で別室に呼ばれ、くどくどと説教が始まるでしょう。
大声で罵声を浴びせられたり、机をバンと叩いたりということはないでしょうが、相手は数多くの修羅場をくぐってきた調査経験者です。
言い換えれば、相手の嫌がるところを的確に突くことに関しては達人なのです。
ハイ、ハイと首を垂れながら力なく頷き、延々と続く説教が終わりを迎えるのを待つしかありません。
・・・とまああくまで体験に基づいたことをお話ししましたが、改めて申し上げておきますと、全員が全員こんな嫌な上司なわけではありません。税務署や部署によって本当に様々です。
ただバツマルはそうだった、ということです。
ちなみにこれは、調査・徴収部門に配属される二年目以降の話です。一年目の管理運営部門では優しい先輩がたくさんいますから安心して仕事を覚えてください。
その辺のことはこちらの記事でも書いています。
まとめ
ブラック度まとめ
【仕事内容】★★★★★
【労働時間】★☆☆☆☆
【給料】 ★★☆☆☆
【人間関係】★★★★☆
全体的に見て、皆さんはどう思われますでしょうか。
「やっぱりブラックじゃないか!」
あるいは、
「民間の営業に比べたら全然マシ」
など感想は人によって違うでしょう。
自分が仕事をするうえで重要視することは何なのか考えてみて、この国税専門官という仕事を何十年と続けていけそうかイメージしてみてください。
そのうえで自分にとって働きやすい職場なのか、そうではないのか判断してみるのがいいのではないでしょうか。
これから国税専門官を目指す人たちにとって、この職場がホワイトでありますように。
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